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ヨーロッパの薫り

9月の練習は2日とも,ナディアパーク第1スタジオで行った。ちょうどドイツ留学から帰ってきたばかりの総監督米本は,お土産を持って練習会場に登場。「梱包材の代わりにもなる」といって買ったらしいドイツの老舗ぬいぐるみメーカー「Steiff(シュタイフ)」のぬいぐるみは大人気で欲しい人による抽選となった。運良くゲットした団員が譜面台にぬいぐるみを飾る微笑ましい姿も。

 

お土産は大人気だったのだが,時差ボケでヘロヘロの総監督はここで大ボケをかます。

「指揮棒忘れた!誰か貸して!」

指揮棒をソリストの三好先生に借りて練習開始。1日目はオルガン付きとヴァイオリンコンチェルトの練習だった。オルガン付きでは,本プログラムのコンセプトでもある「死生」を意識し,大きな手ごたえが。お昼休憩では,総監督がドイツ土産であるチョコとグミを団員に振舞った。午後はソリストの三好先生を交えてのヴァイオリン協奏曲の練習。前回の合わせでは,合わせるのに精一杯で合ってるのかどうかも分からないレベルだったが,今回はさすがのトラオム。総監督も演奏者もしっかりと修正し,合わせるだけでなく音色やテンポの揺らぎなど音楽表現面にも踏み込んだ練習ができた。

 

2日目の練習はオルガン付きと死の舞踏。前日の練習を受け,より活発な意見交換と共に練習が行われた。練習が「指揮者奏者」の一方通行ではなく,「指揮者奏者」も「奏者指揮者」もあるのがトラオムの良いところ。午前の練習だけでもみるみる音が変化していき,最後の方では総監督も「これは止める必要が無い」と感じるほど,曲の空気感ができあがってきた。お昼休憩には,総監督は再びドイツ土産を配った。チェリーのグミが大人気ですぐになくなってしまう。死の舞踏ではコンマスが個人練習の成果を存分に発揮。練習場が爆笑の渦に。死の舞踏の「楽しげでありながらも不気味な雰囲気」を作るのに一役買った。

 

しかし,そんな2日間の密度の濃い練習終了時には団員に疲れの顔が。みんなお疲れ様!また来月楽しい音楽をしよう!